Eコマースの意味は?かんたんな概要
ネットショッピングのことを「Eコマース」と呼ぶのを聞いたことがありませんか?ほかにも「ネット通販」や「EC」「電子商取引」など…。これらのネット上の購買活動を取り巻くワード、数が多くてどれがどれなのか少しわかりにくいですよね。
Eコマースは、英語のElectric Commerceの略称です。さらに簡略的にECとも呼ばれます。また、Electric Commerceを日本語に訳すと電子商取引となります。
電子商取引とは電子的に行われる取引のこと全般を指す言葉です。これにはネットショッピングだけでなく、EDIのような専用回線を通した取引や、ネットオークション、イートレードなども含まれています。
同じ意味の「Eコマース」も包括的な単語かと思いますが、少々ニュアンスに違いがあります。
一般的にEコマースというと、ネットショッピングそのものを意味しています。そしてネットショッピングができるサイトのことをECサイトと呼びます。
Eコマースの市場規模は拡大中
2019年に経済産業省が発表したデータによると、2018年度BtoCのEC市場規模は17兆9,845億円で前年比108.96%。
2010年以降、常に前年比プラス5%以上の成長を続けています。国内のあらゆる販売形態の中でEC販売が占める割合を示すEC化率は6.22%でした。
さらに、BtoCのEC市場状況は分野別の数値も公表されています。
ネット通販サイトが主体の「物販系」が9兆2,992億円(前年比108.12%)。
チケット販売や宿泊施設・美容院などのオンライン予約を含む「サービス系」が6兆6,471億円(前年比111.59%)。
電子書籍・ゲームソフトといったコンテンツ配信、音楽・動画のサブスクリプションなどの「デジタル系」が2兆382億円(前年比4.46%増)と、いずれも成長傾向であることがわかりました。
どの業態でも、サービスの進化がオンラインで出来る購入体験の幅を広げ、その進化が成長を支えています。
たとえば、物販系に含まれるアパレルの通販サイト。採寸アプリ・コーディネートアプリの普及や実店舗を巻き込んだオムニチャネル化の促進は、消費者にとってネットショップをより買い物しやすい環境へと変えました。
サービス系ECの伸び率も見過ごせません。飲食店やホテルをオンライン上で予約することは、今や多くの人にとってあたり前。加えて、新たに登場したアプリやネットで利用できるサービスも存在感を増してきました。フードデリバリーを手軽に注文できるUberEATSなどがその一例です。
一方、BtoBのEC市場規模は344兆2,300億円。前年に比べるとこちらも8.1%のプラスで、EC化率は30.2%でした。
Mコマースとは?Eコマースとの違いって?
MコマースはMobile Commerceの略。Eコマースの中でも、スマホやタブレットなどの携帯端末を利用した取引をこう呼びます。
Mコマースの最大のメリットは、買い物できる時間・場所の自由度が高いこと。ネット回線がなくとも携帯電話回線やWi-Fiでサイトに接続が可能で、Eコマースよりさらに手軽にネットショッピングやオンラインサービスを利用できます。
Mコマースの中でも、やはり勢いがあるのはスマホ経由でのEC利用市場規模。BtoCのネットショップをスマホから利用する人の割合は2018年時点で39.31%にのぼっており、今後もさらに成長する見込みです。
ECサイトを作るのであれば、PC画面だけではなくスマホ画面からの使いやすさも考慮することが必須となります。
Eコマースのメリット・デメリットは?
一方、実際に商品や店のスタッフを見られずに、実店舗に比べ安心感に欠けるというデメリットも。しかし、近年ではオムニチャネル化による実店舗との連携や、AIを利用したWEB接客ツールの普及により解消されつつあります。
Eコマースのメリット
Eコマースのメリットを語るうえでのキーワードは、ずばり「拡がり」。実店舗や訪問営業では物理的に難しかった事柄でもオンライン上では可能というように、できることの幅の拡がりがメリットにつながっています。
1.販売エリアが限定されない
たとえば実店舗の場合、店を出している場所は集客に大きく影響します。よほど主要な駅からアクセスがよいか、もしくは大型の商業施設にテナント出店でもしていない限り、店舗に来てくれるのはほとんどの場合近隣の人に限られてしまうでしょう。
その点Eコマースであれば、ネットにさえ接続できればどこからでもショップ・サービスへのアクセスが可能。その気になれば世界中が販売エリアになるのです。
2.24時間365日営業が可能
時間の制約がないことも利益をつくるうえで大きなメリットです。
店舗が稼働していない時間は、当然商品を売ることはできません。消費者にとって「いつでも買える」メリットは、裏返せば運営者にとっては「いつでも売上を作れる」メリットになるのです。
3.顧客分析に使えるデータ量が多い
マーケティング施策を考える上で重要なのが、顧客のデータ。年齢、居住地、性別、職業などのデータを基に、商品やサービスを的確にアピールするのです。
ECサイトでは、実店舗よりも集められるデータの幅が広がります。たとえば上記の基本情報は注文画面に入力フォームを設置すれば集計可能ですし、加えてユーザーがどのページにどれくらい滞在したのか?どういった経路でサイトを訪問したのか?などのアクセスログもGoogleアナリティクスをはじめとするツールを使って解析できます。
そしてより精度の高いデータを集め、施策に活用し、効率的な売上確保を目指すのはEコマースのマーケティング手法の基本です。
Eコマースのデメリット
便利で画期的な面の目立つEコマースですが、一方でデメリットも存在します。
1.価格競争が激しい
検索すればずらりと情報が出てくるインターネット。消費者は数多のネットショップをひとめで比較できます。そのとき、購買の意思決定を大きく左右するのが価格。高値すぎてはユーザーが離れていってしまいますが、価格を下げすぎても利益は生まれません。とくに中小規模のECサイトは、価格面でどうしても大手に適わないケースがあります。
対処としては、独自性を確立させることが挙げられます。サイトのブランド力や商品力をユーザーに認知させ、価格以外の面で選ばれるための工夫が必要です。
2.宣伝・集客が難しい
Eコマースのメリットとして販売エリアの広さに言及しましたが、集客をするためにはまず店自体を認知してもらわなくてはなりません。この点、ネットショップは実店舗に比べると少々困難です。なぜなら、インターネットサイトは基本的にユーザーに対して「待ち」の姿勢。見つけてもらえてはじめてそのサービスや商品をアピールできるようになるのです。
この見つけてもらうための施策には、インターネット広告やSEOなどが含まれます。大型のECモールであれば運営元の認知度によって集客しやすくなりますが、自社ECの場合は相応のコストと労力をかけていく必要があります。
3.顧客と生のコミュニケーションが取れない
販売活動において、顧客とのコミュニケーションはとても大切です。商品やサービスに対しての反応を確かめることや顧客からの問い合わせにその場で対応できるか否かは、販売チャンスの取りこぼし防止につながります。
オンライン販売では、基本的にスタッフとユーザーが顔を合わせることがありません。そのため、たとえば店内で何かを探している様子の客にこちらから声をかけるなどの行動がとれないのです。
そのデメリットをフォローするため、近年ではAI接客やチャットなどの機能を取り入れるECサイトが増えてきました。また、顧客にこちらからインタビューをしにいくというのもひとつの手です。サイト改善にも役立ちますし、インタビュー内容をコラムにまとめてサイトで閲覧できるようにすれば、ほかのユーザーに対してのアピールにもなります。
Eコマースの種類は?プラットフォームは?
サイトで取り扱うアイテム数や推定の年商などの規模感、開設・運営にあたっての予算によって最適なものを選びましょう。
モール型Eコマース
百貨店やショッピングモールのように、複数のショップが出店・あるいは商品を出品しているサイトをモール型EコマースやECモールと呼びます。
日本国内で有力なモール型Eコマースといえば、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの3強です。
モール自体の認知度が高く、運営側のサービス環境が整っているため、中小規模のショップでも集客しやすいメリットがあります。
そのほか、Qoo10のようにターゲット層を若い女性に絞りマーケティングを行っているモールや、au PAY マーケットのように携帯キャリアとの連携を利用してユーザーを囲いこんでいるモールなど、それぞれの特徴を活かして利用者を拡大しているECモールも存在します。
自社Eコマースのプラットフォームは大きく5つ
モールに出品・出店するのではなく自社でEコマースのサイトを立ち上げる場合、主な手法となるのが以下の5つのプラットフォームです。
ショッピングカートASP
ショッピングカートASPは、比較的ローコストでサイト立ち上げができるECプラットフォームです。
クラウド上でサイトを作っていくため、サーバーを用意する必要がなく、短期間で手軽にネットショップをはじめられます。ただしカスタマイズできる範囲はあまり広くありません。
ECパッケージ
費用はかかるものの、本格的で機能の充実したサイトを作れるのがECパッケージ。 商品管理から掲載する文章や画像などのコンテンツ、ブログ機能・メルマガに至るまで、ECサイトの基本的な運用を網羅できます。億単位の年商を目指す大規模サイトに向いたプラットフォームです。
クラウドEC
ショッピングカートASPとECパッケージの中間的なイメージのプラットフォームがクラウドECです。
どういうことかと言いますと、クラウドECではまず、どのサイトにも共通となる部分のプラットフォームが存在します。これはクラウド上にあり、常に最新状態へとアップデートされるものです。
この共通部分に加えて独自にカスタマイズできる部分もあり、サイトの独自性を出すこともできるのです。
オープンソース
オープンソースは、すでにあるサイトの設計図を利用してサイトを構築する手法です。個人でブログサイトやHPを作成できるWordPressなどがよく知られています。
このサイトの設計図をソースコードと呼びます。ソースコードがネット上で公開=オープンな状態になっているため、オープンソースという名称なのです。
フルスクラッチ
サイト制作を徹底的にこだわりたいなら、フルスクラッチという選択もありでしょう。
すでにあるシステムやソフトウェアを使わずに、サイトを1から作り上げていきます。時間と労力はかなりかかりますが、思う通りのサイトを立ち上げられる手法です。
ネットショップ、オンラインショップを開きたい
楽天やアマゾンで店を開きたい
ご相談に乗ります。初回相談は完全無料です。
今すぐお問合せください。↓ ↓ ↓ をクリック